大岡淳 石橋愛子 板垣志穂 河崎純 恋塚純 高山リサ ワタナベスズ 山田泰士 加古貴之

普通劇場とは?

普通の人々の、普通の人々による、普通の人々のための、パフォーマンス集団。

ひとりひとりが、普通に生きることを大切にしながら、日々の暮らしの中で気づいたことや感じたことを、パフォーマンスという普通の表現方法で、自分たちと同じような普通の人々に、伝えていきたいと考えています。

しかし困ったことに、普通であるはずの私たちは、なぜか普通の人より、貧乏だという気がします。じゃあいくら稼ぎたいのか、と聞かれても困りますが、私たちは日々普通に働いているのに、普通の暮らしが成り立たない程度のお金しかもらっていない気がします。どうも腑に落ちない。

いまどきは、貧乏が普通、ということでしょうか。まあそれならそれで、割り切って、普通にやっていきますけど。そういうことなら、私たちの名称は「普通劇場」じゃなくて「貧乏劇場」でもいいですね。

ともかく、普通に働いて普通に稼いで普通の暮らしができれば文句はないのですが、普通に働いても普通に稼げない分、パフォーマンスをやって、精神的に埋め合わせをしているというわけです。共感して下さる普通のあなた、ぜひ私たちのパフォーマンスを見に来て下さい。


●これまでの上演記録

『叙情×異化=革命』 2007年、Cafe FLYING TEAPOT
音楽家・河崎純が、演出家・大岡淳との多年に渡るコラボレーションの中で作曲してきた楽曲の数々をふりかえる、音楽ライブ。

『夜の青空』 2008年、月見の里学遊館
パフォーマー・石橋愛子、音楽家・河崎純、演出家・大岡淳によるコラボレーション。身体と音楽が共演する、小作品集。

『シベリアの道化師』 2008年、月見の里学遊館
大岡淳、石橋愛子、河崎純によるコラボレーション。美術家・村松正之氏のインスタレーション「巫女の国の夢より」を舞台として、詩人・石原吉郎のテキスト「ペシミストの勇気について」をモチーフとしたパフォーマンスを展開。

『じぱんぐ零年』公演概要

戦中戦後の日本で書かれた、作家たちのテキストと、2011年の日本で語られる、私たちのテキストが交錯する、言語と身体と音楽と映像からなるパフォーマンス。それが、『じぱんぐ零年』です。

このタイトルは、ロベルト・ロッセリーニ監督の映画『ドイツ零年』にオマージュを捧げたものです。この映画は、第2次大戦に敗れた直後の、ドイツ国民の精神的退廃を冷徹に描写しています。2011年の私たちも、似たような状況に身を置いているのではないでしょうか。何に敗れたのかはわかりませんが、私たちは、やはり何かに敗れてしまったのではないかという気がします。

しかし、たとえ国家が敗北の憂き目を見、衰退し滅亡したとしても、個々人は生き延びていかねばなりません。では、滅亡の予兆を示す現在を、私たちはどう乗り切るべきでしょうか。そこで手本となるのは、かつて敗戦という危機に直面した際に、様々な日本人が選択した、様々な生き方ではないかと思います。そう、私たちもまた、総力戦に敗れ、国家主権を剥奪され、占領統治を経験した国民ではあったのです。

かくしてこのパフォーマンスは、過去と現在を往還しながら、精神的サバイバルのためのヒントを、様々な形で提示することを目指しています。ただし、このパフォーマンスに明快な筋道や主張は存在しません。明快に表現できるほど、現在の社会状況は単純ではないと考えているからです。このため、上演の中で、すべての要素はパノラマを描くように詩的に配列され、解釈は観客に委ねられます。

ただできることなら、楽観的なことはひとつも表現していないのに、見れば不思議と元気が出る――そんなパフォーマンスに仕上げてみたいと考えています。試行錯誤の結末は、どうぞ劇場にてお確かめ下さい!

出演・スタッフ

●出演 (50音順)
石橋愛子twitter
板垣志穂twitter
大岡淳twitterfacebook
河崎純
恋塚純
高山リサtwitter
ワタナベスズ

●スタッフ
演出/大岡淳
照明/三谷洋平
音楽/河崎純 
映像・WEB/山田泰士twitter
漫画/岩渕竜子twitter
舞台監督・音響/加古貴之twitter
構成・制作/普通劇場
協力/植木陽香
   佐々木治己
   タタミスタジオ

料金

一般 2500 円 / 学生 1500 円



日程

  開演時間
2011年12月27日(火) 19:30
28日(水) 14:00 19:30
29日(木) 14:00 19:00

※開場は開演の 30分前。

※12月27日14:00から公開リハーサルあり。 (有料・要問合わせ)

*終演後にトークセッションを開催します。
・各回40分程度。
・28日14:00の回終演後のTAGTASフォーラムのみ90分を予定。


●12月27日(火) 19:30の回終演後

「自分のことでいっぱいいっぱいな男どもについて」

内田聖子(アジア太平洋資料センター[PARC]事務局長)
小池菜採(アジア太平洋資料センター[PARC]ビデオ制作スタッフ)
高山リサ(NPO法人カタリバ/通訳・コーディネーター)

新自由主義に抵抗し、人と人とが助け合うオルタナティヴな市民社会の創出に尽力する、女傑アクティヴィスト3名を迎え、現場の経験を語っていただきながら、なんのかんのと言い訳をしながら資本・国家の横暴を看過し(あるいは資本・国家の横暴に加担し)、退屈な現状肯定に終始する、いまどきの男どもの不甲斐なさに、活を入れていただきます。

●12月28日(水) 14:00の回終演後

TAGTAS(Trans-Avant-Garde Theater Association)フォーラム
「敗戦後、震災後、」

高橋宏幸(演劇批評家)
佐々木治己(劇作家)
大岡淳(普通劇場)

●12月28日(水) 19:30の回終演後

「脱力系より無力系で!」

内海信彦(美術家)
川邉雄(カルチャージャマー)

世界中をさすらい、アウシュビッツにこだわり、アクション・ペインティングを探求する内海信彦氏と、革命家や思想家のアイコンをあしらったTシャツを数々制作し、アヴァンギャルドなグラフィックを描き、運動の現場にも出没するRLL(Radical Left Laughter)のインテリパンクこと川邉雄氏を迎え、徹底的に無力であることを直視することで、却って現実を動かす力を持ちうるかもしれない、アートの不可能性/可能性について考えます。

●12月29日(木) 14:00の回終演後

「2012年に待ち受けるとんでもないこと」

楢原拓(劇団チャリT企画・演出家・劇作家)
鳴海康平(第七劇場・演出家)

風刺精神に富んだ社会派コメディで人気を博する劇団チャリT企画の楢原拓氏と、チェーホフ『かもめ』でワールド・ツアーを敢行した第七劇場の鳴海康平氏を迎え、演劇人の想像力をフル活用して、過ぎゆく2011年を総括していただくと共に、なにかとんでもないことが起こりそうな気がしないでもない2012年を、極めて無責任に予想していただきます。

●12月29日(木) 19:00の回終演後

「がんばるな!日本」

中島浩籌(法政大学・河合塾COSMO講師)
清水唯史(CUATRO GATOS・演出家)

臨床心理の専門家でありながら、安易に「カウンセリング」に頼る風潮に警鐘を鳴らし、「心」を管理・統制する社会機構を批判する中島浩籌氏と、演出家でありながら、「かぶき者」を気取るロマンティシズムを棄却し、社会機構と共犯する演劇の制度性=暴力性を批判し続けてきた清水唯史氏を迎え、「励まし」や「癒し」の空気を充満させる、現在の日本の息苦しさについて考えます。

アクセス

会場:フリースペース・カンバス

東京都文京区湯島2-4-8
湯島イガラシマンション地下(サッカー通り沿い)
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チケット予約・問い合わせ

メールアドレス yoyaku@ordinary21.com

電話 070-5029-6623


・ご予約のお客様は以下4点をメールでお伝えください。
 1.お名前(代表者)
 2.ご希望日時
 3.券種、枚数
 4.ご連絡先

・メールでお申し込みの方は、御予約成立通知のメールが届いた段階で御予約完了とさせて頂きます。

・お申し込みから4日が経過しても返信が無い場合は、お問い合わせください。

・ご予約後のキャンセルや券種、枚数の変更をご希望される場合は、公演日の7日前までに必ずご連絡を下さいますよう、お願いいたします。

※座席数は各回40席です。定員に達し次第、チケット販売を終了しますので、お早めに御予約下さい。御予約なしで当日御来場いただいた場合、御入場をお断りすることがありますので、あらかじめ御了承下さい。

トークセッション

終演後にトークセッションを開催します。
※各回40分程度。
※28日14:00の回終演後のTAGTASフォーラムのみ90分を予定。


●12月27日(火) 19:30の回終演後

「自分のことでいっぱいいっぱいな男どもについて」

内田聖子(アジア太平洋資料センター[PARC]事務局長)
小池菜採(アジア太平洋資料センター[PARC]ビデオ制作スタッフ)
高山リサ(NPO法人カタリバ/通訳・コーディネーター)

新自由主義に抵抗し、人と人とが助け合うオルタナティヴな市民社会の創出に尽力する、女傑アクティヴィスト3名を迎え、現場の経験を語っていただきながら、なんのかんのと言い訳をしながら資本・国家の横暴を看過し(あるいは資本・国家の横暴に加担し)、退屈な現状肯定に終始する、いまどきの男どもの不甲斐なさに、活を入れていただきます。

●12月28日(水) 14:00の回終演後

TAGTAS(Trans-Avant-Garde Theater Association)フォーラム
「敗戦後、震災後、」

高橋宏幸(演劇批評家)
佐々木治己(劇作家)
大岡淳(普通劇場)

●12月28日(水) 19:30の回終演後

「脱力系より無力系で!」

内海信彦(美術家)
川邉雄(カルチャージャマー)

世界中をさすらい、アウシュビッツにこだわり、アクション・ペインティングを探求する内海信彦氏と、革命家や思想家のアイコンをあしらったTシャツを数々制作し、アヴァンギャルドなグラフィックを描き、運動の現場にも出没するRLL(Radical Left Laughter)のインテリパンクこと川邉雄氏を迎え、徹底的に無力であることを直視することで、却って現実を動かす力を持ちうるかもしれない、アートの不可能性/可能性について考えます。

●12月29日(木) 14:00の回終演後

「2012年に待ち受けるとんでもないこと」

楢原拓(劇団チャリT企画・演出家・劇作家)
鳴海康平(第七劇場・演出家)

風刺精神に富んだ社会派コメディで人気を博する劇団チャリT企画の楢原拓氏と、チェーホフ『かもめ』でワールド・ツアーを敢行した第七劇場の鳴海康平氏を迎え、演劇人の想像力をフル活用して、過ぎゆく2011年を総括していただくと共に、なにかとんでもないことが起こりそうな気がしないでもない2012年を、極めて無責任に予想していただきます。

●12月29日(木) 19:00の回終演後

「がんばるな!日本」

中島浩籌(法政大学・河合塾COSMO講師)
清水唯史(CUATRO GATOS・演出家)

臨床心理の専門家でありながら、安易に「カウンセリング」に頼る風潮に警鐘を鳴らし、「心」を管理・統制する社会機構を批判する中島浩籌氏と、演出家でありながら、「かぶき者」を気取るロマンティシズムを棄却し、社会機構と共犯する演劇の制度性=暴力性を批判し続けてきた清水唯史氏を迎え、「励まし」や「癒し」の空気を充満させる、現在の日本の息苦しさについて考えます。

大岡淳(おおおか・じゅん)

1970年、兵庫県出身。演出家・劇作家・批評家・パフォーマー。
SPAC-静岡県舞台芸術センター文芸部スタッフ、静岡文化芸術大学非常勤講師、河合塾COSMO東京校非常勤講師。

 主な演出作品に、ハイナー・ミュラー『大人と子供によるハムレットマシーン』(SPAC)、スコット・ジョプリン『トゥリーモニシャ』(月見の里学遊館)等、主な戯曲作品に、『帝国』(劇団渡辺)、『詩劇 空に堕ちた男』(戸﨑廣乃チェンバロ友の会)等がある。

 「日本軽佻派の新人」を勝手に名乗り、社会派エンターテイナーとして、東奔西走する日々。

日本軽佻派・大岡淳と申しますっ!

Q1、「あなたの生まれた1970年とは?」
サルバドール・アジェンデが、チリの大統領に選ばれた年。
三島由紀夫が腹を切った年。
学生運動ももうおしまいだなあ、という実感を、人々がなんとなく共有した年。

Q2、「あなたにとって2011年とは?」
リビアで内戦が起きて、カダフィ大佐が死んだ年。
自分が腹を括った年。
日本ももうおしまいだなあ、という実感を、人々がなんとなく共有した年。


石橋愛子 (いしばし・あいこ)

1985年、神奈川県出身。パフォーマー。

 エアリアルシルクをmikieに師事する。サマーソニック、ひかり祭り、日航ホテルやクラブイベント等での空中芸パフォーマンスに出演。
 演劇、ワークショップ方法論を大岡淳に学ぶ。大岡演出「アンティゴネー」出演。 普通劇場では「シベリアの道化師」「夜ノ青空」等に出演。

Q1、「あなたの生まれた1985年とは?」
1985年にはプラザ合意がありました。円高不況の反面、日本が株価最高準でバブルの全盛、日本経済は大きな転換期を迎えました。 またこの年はいじめ自殺元年と言われる年でもありました。 日航機墜落事故というとても大変な事故もありました。

それから26年間、日本は確かな足取りで格差社会へと向かって行きます。

Q2、「あなたにとって2011年とは?」
2011年は歴史的な円高になりました。 日本だけでなく、世界が大きな転換期を迎えています。

ここからまた何かが始まります。

今年は東日本大震災が起こりました。 亡くなった方々のご冥福を心よりお祈りいたします。

板垣志穂 (いたがき・しほ)

1986年、埼玉県出身。大学生。

Q1、「あなたの生まれた1986年とは?」
チェルノブイリが注目された年。 後年、母が折に触れ現地の子どもたちへ募金をしていました。

Q2、「あなたにとって2011年とは?」
日本が注目された年。 私自身がどのように受け止めていくべきなのか、まだ答えを出せていません。

河崎純(かわさき・じゅん)

1975年、東京都出身。

●音楽家としてのプロフィール

 コントラバス、作曲、即興。コントラバスを齋藤徹、吉澤元治に師事。自作、即興、編曲による無伴奏ソロ、主に舞台作品の音楽監督、構成,委嘱作品の作曲のほか主宰、参加アンサンブル多数。様々な演奏家、歌手、作曲家、俳優、演出家、ダンサー、詩人、美術家、パフォーマンスグループ、学生、地域コミュニティとの共同作業を行う。また作曲、即興などのワークショップもおこなっている。演劇、ダンスを中心にこれまでに50本の音楽を全て生演奏で担当。主な作品に商品劇場「マデュバイ小学校奪取」、西川千麓「千麓舞の夕べ カミュー・クローデル」、Port B「ブレヒト演劇祭の約1時間20分」、詩の通路「ブレヒト あとからうまれるひとびとに」、静岡舞台芸術センター「大人と子供によるハムレットマシーン」メガロシアター「人形人間オペラコードテト」、横浜市民参加オペラ「万歳横浜」ほか。

 2007年劇場シアターXと打落水狗で「詩の通路」ゼミ、公演を企画、進行し、パフォーマンス企画、ワークショップ「いまからここで」を主宰。2009年より自主企画のマンスリーソロシリーズ「震える石」開始。録音はソロCD『左岸・右岸』のほか多数。2010年自らの構成演出によるパフォーマンスシリーズ「砂の舞台」の新作をモスクワで発表、国際交流基金主催日本トルコ現代音楽「soundmigration」に参加。2011年はトルコのコレオグラファー、アイディン・テキアシュとのプロジェクト、新作公演「db-ll-base」の制作のため、セゾン文化財団およびトルコピメラス文化財団の助成で渡航。

主な舞台音楽監督作品、委嘱作曲、自主企画公演、海外公演など


●演奏家としてのプロフィール

 演奏家としても、 '97よりミュージックグループ「ダた」に参加。'96-'01までバンド「マリア観音」にてライヴツアーCD製作。ほかに朗読音楽ユニット「打落水狗」、ヴォーカリスト柴田暦とのデュオ「uni-marca」、即興音楽アソシエーション「EXIAS-J」、作曲家今井次郎、国広和毅との「aujourd'hui il fait beau」、ロシアアウトカーストの唄を歌う歌手石橋幸コンサート「私の庭」、トリスタン・ホンジンガー・ストリングカルテットなどでも活動。コントラバスソロ「震える石」の他、様々な形態のアンサンブルで演奏。ライブ活動は、主に東京のほか日本各地、海外での演奏は、ポーランド、アメリカ、台湾、リトアニア、スコットランド、ロシア,フランス、スイス、ウクライナ、トルコ、エジプト、ハンガリーで行った。

 音楽活動の記
 詩の通路

Q1、「あなたの生まれた1975年とは?」
 あまり物理的に年で考える思考がないので書きにくいですが、、。1975年に自分が生まれ、つまり戦後30年ですが、2005年、つまり第二次世界対戦戦後60年を過ぎ、自分は戦争に近い世代、年齢になりました。そう考えると不思議にうれしかったです。この計算でいくと、2011年に産まれた子供は、戦後66年を倍にして2077年に、、、そんなことは感じないか。

 昨年はモスクワ滞在中に地下鉄テロがありました。カイロでは帰国後すぐにアラブ民主化革命。ハンガリーではドナウ川の有毒汚染の流出。年末訪れた東北、盛岡でのソロコンサートの後、旅した宮古港で朝陽が昇るなか演奏し、写真や映像を撮影。新年号にはその写真を掲載しました。そして2011年東北東日本震災。9月に訪れたトルコで、10月に大震災。演奏に行くとそこで何か大きな事が起って不気味でした。有事に東京の閉塞感を憂いている場合でもないし、「時代」や「時間」などというものに取り残されていることを愁いでいる場合でもない。

 いま必要があって、ロシアの詩人マンデリシュタームの「アルメニア詩篇」という詩(の英訳されたもの)を、海外での仕事の機会がそれなりに多いのにも関わらずまったくままならない英語と、さらにままならぬロシア語で辞書と格闘しながら翻訳しています。マンデリシュタームは革命前夜のこの「アクメイズム」という文学的潮流を「世界文化への郷愁」と自ら語っています。一方、革命詩人マヤコフスキーは、マンデリシュタームらのアクメイズムをブルジョワ的象徴主義の潮流とし批判しています。革命後、マンデリシュタームはスターリン批判をシベリアに流刑され1937年その生涯を閉じます。生前最後の出版となった「アルメニア紀行」で、ダンテの神曲、イタリア、そしてキリストを幻視します。アルメニアは301年キリスト教を国教と公認したはじめの国だそうです。


マンデリシュタームが1909年(18歳)に書いた無題の詩(翻訳 鈴木正美)
ぼくに与えられた体 このたったひとつの このぼくの体をどうしたらよいのだろう 呼吸をし そして生きる 静かな喜びを だれに感謝したらよいのだろう ぼくは庭師 そして一輪の花 この世の牢獄で ぼくは独りぼっちではない ぼくの呼吸 ぼくの体熱が もう永遠の硝子の上に広がった ついさっきから はっきりとではないが その上に模様が刻まれていく つかのまの汚れよ流れてしまえ… 美しい模様を消さないように

「インターナショナル」と「君が代」のあいだに、「歌」をとりもどそうとしていた私を、どこか別の場所へ、「音楽」へと誘う、まだ熟していない「ことば」でした。この詩と出会った2009年頃から、わたしはこの「ことば」とともに「歌」のない旋律を探しました。しかし2010年年末、妻となる人と二人で旅した三陸宮古の、のぼる朝の太陽に向かい、おだやかにさざなみたて光る冬の海でコントラバスをかかえてわたしは、かじかんだ手で、この旋律を弾かなかったような気がします。なにかを予感していたわけでもあるまいが、、。清々しい朝でした。

 音楽は「詩」と「死」のあいだに。そこにあるのはしかし、日々の「生活」である。この脆弱な生を、たくましく生きたいものであります。その生活を死の灰が覆っているのだというのだが、、。

 西暦1975年。キリストが生まれて1975年目だそうです。日本で沢山の人が死んで30年。あとから「学習」したことばかり。「学習礼賛」という詩がベルトルト・ブレヒトにはあったけ。

 その少し前のヨーロッパの利権を巡る大きな戦のあいだにロシアでおこった革命、という出来事ののいくばくか後、ロシアの詩人セルゲイ・エセーニンは「この世で死ぬことは新しいことではない 生きることもまた新しくない」という辞世の句を残し首を括った。そのエセーニンに対し革命詩人ウラジミール・マヤコフスキーは「この人生で死ぬことはむずかしくない 生きる方がはるかに難しい 生きることが難しい時代だったのである」と書いた。そのマヤコフスキーはそのいくばくか後、ピストルを自らのからだに向けた。

Q2、「あなたにとって2011年とは?」
 西暦2011年。日本で沢山の人が亡くなった年。

恋塚純(こいづか・じゅん)

1989年、北海道出身。

新宿高校を中退し、河合塾COSMOへ入塾、卒業し桜美林大学へ。 3年になるが、現在は休学し、バンド活動(ドラム)に励む。

Q1、「あなたの生まれた1971年とは?」
ベルリンの壁崩壊。 越えられない物が破壊された年。

Q2、「あなたにとって2011年とは?」
我慢の崩壊。 越えられない物を壊そうと実行し始めた年。

高山リサ(たかやま・りさ)

1971年、福岡県出身。教育NPO「カタリバ」海外ファンドレイジング担当、 フリーランス通訳・翻訳・コーディネーター。

 東京でNGO業界と舞台芸術の仕事(海外アーティスト来日公演の 通訳など)を経て、2010年までの13年間をフィリピン・マニラで暮らす。 現地でも主にNGOと演劇・映画に関わり、鄭義信作・演出「バケレッタ」 (フィリピン国立劇場の座付劇団タンハラン・ピリピーノとの共同作品)、 世田谷パブリックシアター企画制作「ホテル・グランドアジア」 (アジア7カ国の演出家たちのコラボレーション)、 インディーズ映画「Concerto -- Davao War Diary」、 「Iliw (Nostalgia)」などで通訳・コーディネーターを務める。

 40カ国近くを訪ね、さまざまなコラボレーションの現場に 立ち会った経験を活かして「多文化×アート」にまつわる 企画・調査・ワークショップを展開する予定。

Q1、「あなたの生まれた1971年とは?」
マクドナルドが日本に上陸し、沖縄返還協定が調印された年。 ヒット曲に加藤登紀子「知床旅情」、欧陽菲菲「雨の御堂筋」。 国内個人旅行ブームの始まりだったようです。

Q2、「あなたにとって2011年とは?」
前提が崩れた年。 終わりは始まりなので、日本の新しい可能性が見えてきた年でもあります。

ワタナベスズ (わたなべ・すず)

1990年、福岡県福岡市出身。愛媛県松山市で育つ。フルーティスト、ボーカリストとして活動中。

桐朋学園芸術短期大学芸術科音楽専攻管楽器専修を卒業。在学中に、学内演奏会、定期演奏会、卒業演奏会に出演。現在は桐朋学園大学音楽学部に在籍中。

Q1、「あなたの生まれた1990年とは?」
1990年。平成二年。学習指導要領の小学校中学校で国旗掲揚・国歌斉唱が義務化された年。

Q2、「あなたにとって2011年とは?」
日本という国に生まれて、その国民であるということを真剣に意識した年。また、自分が母になることの出来る性別で、これからの日本を本当にいきていくのは自分たちなのだと気づいた年。

山田泰士 (やまだ・やすし)

1981年、福岡県出身。映像制作、デザイナー。

幼少期、野山を駆けまわる。
少年期、野山を駆けまわる。
18歳の夏、映画の存在を知る。
現在、野山を駆けまわる。

Q1、「あなたの生まれた1981年とは?」
ノーパン喫茶が全国初の摘発を受け、加藤登紀子「原発ジプシー」が発表され、ギリシャが欧州諸共同体に加盟し、イギリスで暴動(ブリクストン暴動)が発生し、ムバーラクがエジプト大統領に就任し、スペースシャトル「コロンビア」が初飛行を成功させ、敦賀原発1号機で放射能漏れ事故が発生したらしいのですが、私の記憶には無い。

Q2、「あなたにとって2011年とは?」
ノーパン健康法を始めたこと、その他、すべてを記憶している。

加古貴之 (かこ・たかゆき)

1987年、東京都出身。フリーランスの制作者。

 高校在学中から自主公演を企画・運営している。 舞台監督、音響・照明などもマルチにこなすゼネラリスト。公演を実務側・事務側の両側面から捉える視野を持ち、舞台上の安全と公演の質を底から支える実力を持つ。

 現在北区王子の東京バビロンに勤務。劇場管理者。

Q1、「あなたの生まれた1987年とは?」
日本で始めて女性のエイズ患者が認定された年。竹下登内閣発足。
首都圏大停電が大変暑い最中起きた年。そしてそんななか生まれた年。
両親が喜んだと信じたい年。それらすべて、生まれたばかりの私にとって、あんまりに空腹でしったこっちゃなかったであろう年。

Q2、「あなたにとって2011年とは?」
震災と吊橋。日銭と借金を返すことに精一杯で、浮かんだり沈んだり漂ったり。少し開いたり。タバコのつまみに人生を生きることにした年。